第2回北2病棟家族会(よかよかの会)
投稿日時: 2018-11-21

11/17(土)北2病棟第二回家族会を開催しました。

家族会の目的
認知症など介護が必要な高齢者は年々増加し、高齢者を支える家族も増加しています。
同居して介護をしている家族は、他の家族や友人に日々の介護の悩みを理解してもらえないこともあり、介護ストレスや介護疲れなどにより虐待、無理心中をしてしまう等の社会問題にもなっています。
また、入院患者の家族は経済面、接遇、今後の不安などを抱えながら入院させた負い目から病院に対して声をあげることが難しい現状にあります。

その中で病棟として家族に対し、認知症患者を介護する家族の特徴を踏まえて、効果的に入院患者の考え方を整理、サポートしていき、情報の共有と家族が気持ちを明かしたり、悩みを相談したり、知識を補ったり、いろいろな家族と交流する「コミュニティーの場」のようなものを作りたいと考え開催しました。

今回の内容
対象者は、北2病棟の入院患者の家族としています。
現在2回開催し、数名ではありますが参加していただき、胸の内を話してくれました。「みんな同じよ」「そうそう、そういうことある」と共有し、病棟スタッフも家族の思いを知ることができました。


1回目には、家族会が立ち上がったばかりなので、家族会の名前はありませんでした。「家族へ家族会のネーミングを考え次回決定させましょう。」と投げかけ、名前が決定しました。

  家族会【 よかよかの会 】です。

ネーミングの決定には、家族の思いがありました。
心温まるエピソードだったので、家族の了承を得て紹介したいと思います。


手紙紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いつも父と母がお世話になっております。息子の○○です。
本日は家族会に出席できず申し訳ありません。

母から家族会の名前で何か良いのないかな?と言われ、私なりに考えました。「良か余暇の会(よかよかのかい)」というのはいかがでしょうか。

今回、母から話を聞いて昔の事をよく思い出しました。
父も母もとにかく私に優しく目一杯の愛情を注いでくれました。
父は家族のために目一杯働き、母も働きつつ、家のことも目一杯やっていました。
二人とも全力で働いていました。
今の状況になり、ふと私は全力で家族のために働いてきた父が体も心も疲れ切ったのかなと思う時があります。なら、父にゆっくりとゆったり時間を過ごして欲しいと考えています。

物忘れ、失禁等様々な認知症の症状も風邪に例えるなら咳、鼻水です。
風邪を引いている方に咳するなは無茶なお願いです。
認知症の方に物忘れしないでは無茶なお願いです。
そんな時、心をスッと落ち着かせる長崎の方言があります。「よかよか」です。

私は今○○に住んでいます。
父がそちらにお世話になってから母と毎日電話で話をしているのですが、必ず「よかよか」が出てきます。良い言葉です。母も父のことを思うと色々ネガティブな考えを持ちがちです。

そんな時、私は母に「よかよか、考えてもしょんなかよ」とよく言います。
私たち入所家族は、日々認知症の家族のことを考え、悩み、それでも自分達も生活していかなくてはなりません。

そういう心が苦しくなる時「よかよか」と心で唱え、入所している家族ができるだけ幸せな生活を送ってほしいと願いをこめて、この会の名前を考えました。
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今後も、家族同士が支え合い、また病棟スタッフと手を取り合いながら、入院患者さんのケアにあたっていければと思います。